うれしくなって、哲さんに知らせると、今度は軌保さんから
「川谷さんの喜びってなんですか？」とメールが届きました。



北区中崎町の路上で初めて逢った日の写真

 

 

軌保日記 　http://teamb.toolbox.co.jp/

生きてるだけで丸もうけ 2002年5月25日322目　北海道 美唄でぶっ飛ぶおいら 前略、美唄市青年会議所のみなさん、今日はどうもありがとうございました。 今日は朝、7時24分の電車に乗って、美唄に出発。 朝いうこともあり、寝ぼけて携帯電話を電車に乗せたまま降りてしまった。 それがオホーツクなんとかっていう電車で、後でジャガが調べてくれたら、なんとおいらの携帯は網走まで行っていた。 ちょっと行きすぎ。美唄から電車で5時間もかかるそうだ。そんなアホな。 しかし、JRさんには、もっとサービスを考えて欲しい。 じゃがが電話したら、「網走までとりにきて下さい」と言うのだ。 おいおい、明日の電車で札幌まで持ってきてくれてもええやないの。 冷たいわ。結局、郵送で送ってくれることになった。静岡の純子さん、携帯が送られると思うのでお願いします。 さて、今日は美唄青年会議所40周年の式典に参加。 美唄のとんでん太鼓のみなさんとセッション。 でっかい布に、バシッと書かせてもらった。 いやぁ今日は、これで終了って感じにエネルギーを使った。 出演は10ぐらいだったけど、ほんまにエネルギー使い果たしってかんじだった。しかし、ここからがまた、パーフェクトが用意されていた。 永谷パパが、温泉に行こうと誘ってくれ、その後、本職は宮大工さんなのだが、お地蔵さんの絵を描く斉藤政勝さんを紹介して下さった。 斉藤さんが書くお地蔵さんはめちゃくちゃやさしく、僕と同じで女好き。 また、自分が大好き。 自分の作品、自分の言葉を絶賛だ。 ここでふと思ったのが、自分と他人を区別せず、一つと考えた場合、自画自賛とは、すべてを絶賛するということになる。 僕は自分が書いている言葉は自分だけの言葉だとは思ってない。 ほんまにどん底の時に来てくれたから、プレゼントだと思っている。 だから、この言葉達はみんなのものである。 この世にあるすべての言葉がほんまは、その人のものではないと思う。 みんなで共有すればいい。 今、僕の個展では、僕に届いた言葉だけが作品になっているけど、今後はもっともっと沢山の人にやってきた言葉を作品にした個展をしたいと思う。 それこそ、「生きてるだけで丸もうけ、明石家さんま」とか、 「夢は逃げない、逃げるのは自分自身、高橋歩」とか、 とにかく、いろんな人の言葉の個展をしたい。 というか、しよう。 素晴らしいものは素晴らしい。 それを伝えるのが、僕の役割だ。 今回の個展の最後をその個展にしようかな？ 坂本龍馬、中村天風さんや、ルナ君や、清水哲さんなど、僕が今日までに出会った凄い言葉を紹介できたらええな。 著作権とかが、うるさかったらあかんけど、それがなければやってしまおう。 その個展が開催されたら、そこに来た人達はめちゃくちゃ凄い言葉というプレゼントをもらうことになるだろう。 自分に誇りを持ちながら自分を捨てる。 これが今後の僕のテーマである。 人は素晴らしい。 可能性は永遠に止まらない。 それを伝えて行くのが僕の役割やと思う。 というか、それを伝えてゆくことに喜びを感じる。

＜私からの答えです＞

早速のお返事恐縮です。 目標額達成は早くクリアできて良かったですね。 あれだけ一生懸命に書かれたのですから、当然だと思いますが、これからは映画の構想に 集中できると思います。ラストスパート楽しんで下さい。 軌保日記も毎回楽しく読んでいます。 清水哲さんの名前を見つけた時は、思わず正座して拍手しましたよ(^^;) 日々、感動のある暮らしは素敵ですね。 >ちなみに、川谷さんの喜びってなんですか？清水哲さんの喜びってなんですか？ よく聞いて下さいました。 一瞬意外な質問に戸惑いましたが、じっくり考えることで、自分のやりたいことが見えてきました。 人生のヒントをありがとうございました。 自分は、写真をやっていますが、良い被写体に出逢った瞬間、それがうまく撮れた時が喜びです。 でも、本当の喜びは、その後からやって来ることがあります。 写真展で清水哲さんの姿を見て、写真の前で涙ぐんでいる方がおられます。 もちろん、僕の写真に感動してではなく、清水哲さんの姿に感動する涙なんですが、 その瞬間に立ち会えたことがものすごく嬉しいことです。 「（川谷の写真を見て）勇気が出ました」とか「元気になれそうです」なんていう感想が届くと 「やって良かったなぁ」としみじみ思います。 この喜びは、きっとノリさんも同じだと思うんですが、どうでしょう？ 書き下ろした文字に喜んでもらえた時、きっと、めちゃめちゃ喜んでおられると思います。 映画を撮る作業中も、資金集めを含めて、もちろん楽しいと思いますが、できた後の 「みんなに喜んでもらえた」喜びがあると思うんです。 私は、テニスコーチもしていますが、自分が試合に出ることよりも、今はレッスンすることが楽しいです。 テニスコートに立つだけでうれしいのですが、自分が教えた生徒が「試合に初めて勝てました」とか 「大きな大会で優勝できました」とか言って、訪ねて来てくれた時が、もっと嬉しいですね。 高倉健さんが、エッセイで「あなたにほめられたくて」と書いているそうです。 どんなに立派な人でも、人から認められたり、褒められたりすることは、うれしいことだと思います。 僕も、自分の写真で誰かに喜んでもらえることが、自分の一番の喜びなんでしょうね・・・ 清水哲さんの喜びは、僕の想像ではやはり、「講演とかで聞いた人から嬉しい感想をもらったとき」 じゃぁないかなぁ・・・ 彼は、あんな身体ですから、人からしてもらうばかりで、自分では何もしてあげられないんです。 奥さんの背中をさすってあげることも、お母さんの肩を叩いてあげることも。 だから、余計に、自分にできること（話すこと・しゃべること）で、人に喜んでもらえた時が一番うれしいんじゃないかなと思います。 今度、本人に聞いてみますね。 いつか３人で会える日が来るのを楽しみにしています。 身体に気を付けて、ラストスパート頑張って下さい。 路上的旅人