２００５．１２．１　更新

路上的旅人　趙博さんを撮る　VOL．６８
＜不定期と言いながらずっと更新し続けて、気がつけばついに６８回！！＞

■■■　矢野陽子 一人芝居 『ワルルル…』　楽士 ： パギやん in 大阪女学院大学へールチャペル　２００５．１１．６　■■■ やんちゃな大男とおきゃんなちいさなおばちゃんの組み合わせが絶妙の間で観客を惹き付ける。 震災の神戸・長田を舞台に、瓦礫に埋まった一人のハルモニ（韓国語で「おばあさん」）が 人生を振り返り過去を回想しながら語るという一人芝居である。「ワルルル」とは韓国語でモノが 壊れるときに使われる擬音語、日本語に例えると「ドンガラガッシャーン」という意味になる。 街、人のコミュニティー、築き上げてきた社会システムなど、すべてが壊れた神戸の街で 何事にも諦めず困難を笑いに変え生きていくたくましい在日１世のハルモニを主演の矢野陽子 さんが見事にたった一人で演じきり、会場の笑い・涙・感嘆を誘った。何年にも渡る実在の人物 からの聞き取り取材を重ね、幾度かの公演、台本の練り直しを経て、楽士に趙博さんを加え 現在の公演形態となったそうだが、後ろで影のようにプクとギターで音を奏でる趙さんが、時に 台詞でも参加し、掛け合い漫才のようになる。一人芝居の形態を取りながら、何人もの登場人物が 鮮やかに描かれ、舞台は倒壊した家屋の中から、ハルモニが後に通うようになる識字学校の教室 へと次々に移り変わっていく。「スクリーンのない映画館」で一時代を築き２００１年に亡くなった 希代のボードビリアン・マルセ太郎さんから脈々と受け継がれる「ピン芸人」の神髄を見た。 「唄うキネマ」の趙さんを含め、３人がみな韓国と縁のある舞台で我々を楽しませてくれる。 唯一、矢野さんが韓国人ではないのだが、その役への成りきり方、韓国訛りの台詞のすべてが 見事に在日一世のハルモニを演じきっていて見事である。終演後のふたりの爽やかな笑顔と 鳴り止まぬ大きな拍手が、この舞台の素晴らしい出来映えを物語っている。　　　　　　 開演前の前振りですでに観客はふたりの一挙手一投足に眼が釘付けになる 大と小、静と動、若と老、すべてにおいて鮮やかな対比がひとつの舞台で同化する いつも思うのだが、趙さんには似合わない花束の贈呈式 ■　パギやんの人生幸朗的ぼやき日記より ワルルル…大阪女学院　　　11/06/2005 大きな・大きなテーマのなかに、私たちの芝居が入っている…「対話と和解」…キリスト教精神に彩られた【普遍性】に少々違和感を感じつつも、戦後６０周年に日韓の交流を試みた同学院に拍手を送りたい。 ＜中略＞ ps　終演後の座談は余分。 読売新聞記者のインタビューは…論外。 ジャーナリストの健全な好奇心は一切なく、己が間違った記事を書かないように、ビビりながら確認してるだけ… 基本的データすら揃えてない、言葉が生きてない、相手の立場に立てない…最悪。 記者に向いてません、転職しなさい。　−−あえて記しておく。 路上的旅人もまったく同感である。せっかくの感動の余韻が最後の無意味なインタビューで萎んでしまった。 あまり人の悪口は書きたくないのだが、あまりにひどかったので、あえて記しておきました。

■■■　路上的旅人プロデュース　パギやんライブ　in Garcons �V　２００５．１１．１８　■■■ 趙さんの地元、コリアタウンの素敵なカフェでするライブも３回目。 今回もまた写真展の会場で歌ってもらえるという至福 ■ 路上庵書き込みから 今夜のギャルソンライブ　　　２００５．１１．１８ お客さんは少なかったけど、ほっこりとあったかい“おとなの音楽会”でしたね。 趙さんがリクエストに応えて下さり「おやじの歌」と「合わせ鏡」を歌ってもらえました。 思い起こせば６月のライブの２日後にお袋が亡くなり、あっと言う間に過ぎた半年間でした。 趙さんの「一本の鉛筆」と「風物詩」が好きで、「ちょっと辛いだけ」というフレーズに何度も励まされ、 このふたつの歌から「辛いという字に１を足したら幸せ」という言葉が浮かんだのです。 アンコールは「風物詩」と「一本の鉛筆」、そして最後に「念仏ブギ」でした。先週、ギャルソンで お袋の誕生日を祝ってもらい、今夜、「念仏ブギ」で無事成仏させてもらったような気がします。 最後の挨拶は涙を堪えるのに必死でした。 打ち上げは猪飼野の串カツ屋で盛り上がりました。趙さんの誕生日をみんなでお祝いすることが でき良かったです。 趙さんが日記に、曲目とともに書いてくれています。 http://fanto.org/diary/diaryboard.cgi しんきちさんもブログに写真をアップしていますね。 http://blog.livedoor.jp/shinkichi98/ ほんまにみんなエエ顔してたなぁ･･･ 路上的旅人の書の前でパギさんが唸る。ありがとう・・・ のむらあきさんもギャルソンは２回目。今回は余裕の表情。 会場からは大きな拍手と感嘆符が･･･ ライブが終わってから、趙さんお勧めの近所の串カツ屋さんに行きました。 打ち上げも参加者の平均年齢がみな同世代の４９歳ということもあって盛り上がり、神戸に帰るのむらあきさんを大阪駅に送り届けたら日付が変わっていました。 それにしても、昨日の趙さんは本当に選曲が良かったと思います。リクエストの「親父の歌」に泣けました。いつもの「ヨイトマケ」はお袋を思い出すので、ようリクエストしませんでしたが、この日も歌ってくれました。 でも昨夜は「親父の歌」の歌詞と趙さんの迫力ある歌声に圧倒されました。 死んだ親父の顔のペンキをシンナーで拭いたという下りが堪りません。 靴工場で革のにおいと油にまみれて働いていた親父の姿がだぶります。 死んだ日も寒い冬の日に疲れて帰ってきて、ストーブの前で横になってそのまま息を引き取りました。耳から血が出てきてそれを綿で拭いていたお袋の姿が瞼に焼き付いているのです…   昨夜の趙さんの唄は迫力とともに、いつもより優しく聞こえました。そのことを帰りの車の中であきさんに話すと、河合塾辞めてからじゃないかなと言っていました。最後のアンコールで念仏ブギだけでなく、一本の鉛筆を歌ってくれたのも、相手が望むところをくみ取れる趙さんの優しさの表れだろうと言うことでしたね。 以前はリクエスト曲をあまり歌ってもらえなかったのですが、今回は３曲全部歌ってくれました。決して客にこびるのではなく、営業ではなく、心から歌ってくださったのだと思います。昨日は本当にうれしい夜でした。趙さんがいつもいう「選ばれた客」だったと思います。少なかったけど「いい」お客さんが来てくれました。 ライブ後、ギャルソンママの大山さんから声がかかり、予期せぬスピーチとなりましたが、（泣きそうでしたが）何とかしゃべれました。。。　とっさにしては、うまく話せたと思います。  ■　パギやんの人生幸朗的ぼやき日記より 　密会への入り口.... 11/18/2005 I come and stand at every door, but none can hear my silent tread ... 　のむらあき in Garcon 11/18/2005 　エエ顔や！ 　誕生日のダブルヘッダー 11/18/2005 　朝、コラボ玉造[TAMAZO}からDM約７００通発送。 　昼、大阪クリスチャンセンターホール「私学人権教育研究集会」でライヴ＆トーク…思わず饒舌になってしまって、３曲しか歌えなかった（笑）。「風まかせ人まかせ」常連のＹさん、Ｈさんのご縁。期せずして「お誕生日おめでとう」の花束が！ 　夜、ギャルソンで今年三度目のライヴ。のむらあき との息も合ってきた。喩えるなら、１０日・豊中が【若井はんじ・けんじ】、１１日・ほんやら堂は【ダイマル・ラケット】、そして今日は【いとし・こいし】やったなぁ−−ナンノコッチャ（笑）。期せずしてHappy Birthday シリトッ（小豆餅）が振る舞われた！ 　今日お越しの少数精鋭「選ばれた客」の方々は幸せでした。来られなかったかたは、不幸だったねぇ.....。「やよい商店」での二次会は、ライヴよりもっと盛り上がった。どや、これが浪速の串カツぢゃ！！！！！　 　路上さん、今回も、ほんまオオキニ。 ＜第一部＞ 　１　橋 　２　人間であるために 　３　星の天秤 　４　鉱夫の祈り 　５　死んだ男の残したものは 　６　イムジン河 　７　親父の歌 　８　もっこす元気 ＜第二部＞ 　９　四節歌 １０　ヨイトマケの唄 １１　合わせ鏡 １２　Strange Fruit １３　路地裏から １４　光のエチュード ＜アンコール＞ １５　風物詩 １６　一本の鉛筆 １７　念仏ブギ　 鳴り止まぬ拍手といつまで続くの･･と思えたアンコール曲 　　　　 ヨイトマケの唄に弱いギャルソンママ（厨房の中にいるのはマスターです） あたたかく　しんみりと　ほっこりと　せつなく　ゆっくりとした時間が走馬灯のように流れていきました

　　　　 　　　
　　
路上的旅人が関西で上演されたライブやイベントをカメラで切り撮りレポートしています
趙さんを通じて知り合ったミュージシャンを主に取り上げていますのでよかったら見て下さい

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